パソコンのキーボードは、キータッチの気持ちよさこそが正義だ!

「Apple拡張キーボード II」を今でも使っています。Apple拡張キーボード IIというのは、1990年頃に登場したApple純正のキーボードで、節度感のある機械式のキースイッチがとても快適な入力デバイスです。この時代のAppleのキーボードは、コストがかかっており、長時間に及ぶ文字入力作業においても、現在のものと比較して疲れやストレスが少ない点がとても気に入っています。

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この時代は、USBなど存在しません。ADB(Apple Desktop Bus)というApple独自規格方式のケーブルでMac本体と接続します。当然、私が使っている現在のMacProには、そのようなポートは存在しません。そこで、iMateというADBとUSBの変換機を利用して接続しています。

iMate

「標準キーボード」と呼ばれていた「Apple Keyboard」という当時のキーボードもあります。実は、こちらの方がさらにコストがかかっている感じでキータッチも、より優れています。初めて購入したMacintosh II cxと共に使っていたものなので、思い入れもあり大好きな逸品です。ただ、壊れたらいやなので、温存して大切にしまっています。そうそう、この当時のAppleのロゴは、レインボーカラーでした。

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当時のMac系の雑誌で、リンボウ先生こと作家の林望氏が「標準キーボード」のことを絶賛していたのを記憶しています。そして、その後、登場した「Apple Keyboard II」については、「がっかりした」といった意味合いのことをおっしゃってました。確かに、「Apple Keyboard II」の時代になると、ゴムの弾力を利用したメンブレン方式のキーが採用され、フニャフニャのキータッチが、拠り所ない感じがして、入力の快適性がかなり損なわれたと感じたものです。コストダウンのしわ寄せですね。

キーボードの裏のラベルを見ると、「Made in USA」とあります。昔は、米国で作っていたのですね。Appleは、2013年、一部のMacintoshの製造を米国に移管すると発表しましたが、製造の里帰りといったところです。お給料の高そうな米国の労働者さん達を雇用して製造されたMacってコスト的に見合うのでしょうか? MacProのようなハイエンド機種を製造するのでしょうかねえ。

USA
前述では、コストダウンによる残念な結果として、キータッチの質の低下を嘆きました。とは言え、それによりMac本体は安価になり、多くの人が使えるようになったわけですから、それは歓迎すべきことですね。II cxは、モニタやグラフィックカードなど全部で120万円程度、その後、92年か93年に購入したQuadra950にいたっては、本体とメモリで130万円程度したように記憶しています。昔のMacは高かった。

そういえば、当時のMac雑誌では、「Macはパソコンではない、誰でも簡単に使える究極の家電を目指している」みたいなことを識者の人が言っていました。初心者だった私は、ただただ関心しながら読んでいましたが、よく考えたら、「家電」っていうのは、コモディティ化する工業製品の最右翼なわけで、それはつまり、コストダウンにより、Macらしさを失いPCに近づくという意味でもあるわけですよね。まあ、今から思えばの話ですが。

案の定、その後のAppleは、PC互換機の攻勢に押され瀕死の状態になったことは、ご存じの通りです。そして、iMacというデザインコンシャスな製品がその窮地を救うわけですから、ジョブズという人は…(衆知の事なので以下省略)


【エレコム】 Apple他社サプライ PKB-MAC7

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